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校長ブログ

2018年08月07日(火) 全国学テ-理科離れ-

 4月実施の全国学力テスト(全国学力・学習状況調査、文部科学省)の結果が公表されました。テストは、2007年に始まり、小6と中3を対象に、国語と算数・数学は毎年、理科は3年に一度、実施することになっています。

 全体的には、思考力や表現力で課題が散見されますが、今回の特記すべき教科は理科です。基礎学力は身についているものの、実験結果から考察して記述する力には課題があるようです。

_ICHP.JPG  小学校は、S字にカーブした水の流れがどのように土を削るか調べる実験を通じて、水を増やすとカーブの内側、外側に立てた棒が両方倒れ、どちらも土が削られるという記述を求めています。外側の方の流れが速いという経験値から外側だけが削られるとした誤答が多く、正答率は約20%だったそうです。文科省は、結果を踏まえて考察を軌道修正する力不足を指摘しています。

 中学校は、容器の中に植物の鉢植えを置き、湿度を測る実験であり、植物からの蒸散以外に湿度を上げた要因を記述させるものでした。いわゆる実験を通して科学的探究力を試す問題でしたが、土から水蒸気が出たと正解できたのは約20%です。文科省は、グループでの話し合い、教師の助言や問い返しで探究力を伸ばすよう助言しています。

 アンケート結果から小6時に理科の勉強が好きな児童の割合が約84%であったにもかかわらず、中3時には約63%に低下しており、理科離れが如実になっています。落ち幅を比較しても算数・数学の約13ポイントに対して理科は約21ポイントです。

 理科に対する児童・生徒の興味・関心を高める工夫をしているとアンケートに答えた小学校は約96%、中学校は約98%、実生活との関連した授業の実践で言えば、小学校は約86%、中学校は約91%であり、若干とはいえ、共に改善傾向にあります。しかし、肝心の児童・生徒の教科の大切さや将来、社会に出たとき役立つかという質問に対する割合は中3になると低下するというパラドックスを生み出しています。

 中学生になると、定理や法則、公式の計算等、内容が複雑になるだけでなく、覚えるべき知識も増えるため、苦手意識をもつ生徒が増えるのが現状です。教員にとっても準備に時間がかかるだけでなく、予算面でのバックアップも不可欠です。当然、働き方改革も考慮しなければなりません。いずれにせよ、理科教員は、自ら課題を発見し、仮説や予測が正しいかどうか検証するための実験を重ねつつ、発見の喜びを実感できる空間づくりに邁進してもらわなければなりません。

 来春、入学してくる新中1生、新高1生の学力到達度に関してなるべく多くのデータを集め、十分な分析をふまえた上で、生徒一人ひとりが伸びの実感を体感できるようシラバス化していきたいと思います。
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