インフォメーション

校長ブログ

2018年08月08日(水) トレンド情報:人口動態の変化と今後の教育

Fleshman2.jpg  学校基本調査によれば、2018年3月、大卒者の就職率が前年比微増の約77%になりました。景気の回復基調は、企業の採用意欲を向上させるだけでなく、経済的負担を軽減し、結果、大学進学率も前年比微増の約53%(現浪併せて約63万人)で3年連続上昇、過去最高です。

 しかし、18歳人口は約117万人で前年より約1万8千人減少しています。総務省によれば、国内の日本人は、約1億2,500万人で9年連続マイナス。人口減は過去最大の約37万人で、出生100万人割れは2年連続です。政府は、2060年に人口1億人程度を維持という目標を掲げ、東京一極集中の是正に取り組んでいますが、十分な効果は出ていません。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によれば、15~64歳の生産年齢人口割合は足元の約61%(7,728万人)から50年後には約51%(4,529万人)まで低下するそうです。2040年度の大学進学者は17年度比で2割減になる見込み。(中央教育審議会)18歳人口の減少で大学淘汰は進みます。目下、技術革新やグローバル化に対応する研究体制や教育の質の保証に備えて、地域の将来的な人材ニーズ、大学規模や国公私の連携や統合、卒業生の地元定着等も含めて産官学で話し合う「地域連携プラットフォーム」(仮称)が提唱されています。

 現在の日本経済は、人手不足でほぼ完全雇用状態と言われていますが、多くの企業でAIを導入し、省力化投資にシフトし始めたことで余剰人員は膨らみ、2020年代には完全失業率が増加するとの観測が出ています。AI等で効率化に成功した企業は、社員に高度な水準の能力を求めるため、失業者が増える一方、企業の人手不足感は和らぎません。徹底した効率化に伴う技術革新は、余剰人員を生み出す可能性が高いと言えます。

 日本の1990年代半ば以降の労働生産性の伸び率は高くても1%台であり、欧米の先進国と比べても著しく低いのが現状です。しかもこれから人口減が進み、一人あたりの労働者が生産性を高める他ありません。当然、どの企業でもロボットやAIが当たり前のように担う仕事が増えるはずです。働き手に求められるのは、ロボットに出せないアイデアを形にし、ビジネスに結びつける着眼点なのです。

 日本の科学技術は、中国や欧米諸国の後塵を拝しているという見方が多いのは事実です。グローバル化やITの飛躍的進歩、新しい分野の多彩な広がりなど、この10年で世界は急速に変貌しました。欧米やアジアの有力大学はこうした変化に対応すべく、体制を整え、世界中から優秀な教員や学生を集めています。

MIT-1.jpg 20161025103605_66137.jpg

 日本の学校もかつての成功モデルに縛られていてはいけません。新しいフロンティアを開拓することのできる人材を発掘し、才能をさらに伸ばしていく教育が不可欠なのです。黙って下を向いてひたすらノートを取る、知識を詰め込むばかりではなく、欧米の学生のように、背景知識に裏打ちされた論理的思考力を身につけ、ディスカッションを通じて自分の意見を発表する技量がないと世界の教育水準には追いつきません。また、日本社会は一方通行で学び直しがありませんが、100歳時代が到来した今、一生学び続け、多くのトライ&エラーを経験し、人生を豊かにしていく気概が求められているのです。

ritsumeikan.jpg  日本の私立中学の生徒総数は、24万1,862人で、前年より1,047人減少、25道府県が減少しています。(日本私立中学高等学校連合会)授業料無償の公立中高一貫校が全国的に拡大したことから、入学者数の減少傾向が続いており、総生徒数で減少傾向は変わりません。一方、私立高校の入学者数は、3,948人減の35万2,266人で前年比1.1%減少しています。年々、学校経営が厳しくなっていく中、いかに教育の質を高め、経営基盤を強めるか、トップの力量が試されています。今こそ、不易流行をキーワードに、伝統や普遍的価値ある教育と時代の流れにあわせてた教育を融合・実践することによって、私学発展に寄与したいと思います。

[参考]河合塾の調査によれば、2020年度大学入試改革の内容を知っていると答えた中高生は半分にも満たず、保護者の約6割が知っていると回答、親子ともに難易度の高い大学を志望するほど認知度が高い傾向にあるそうです。特に、民間試験の活用で4技能が試される英語については、7割以上の親子が不安を抱えているとのことです。

暑中お見舞い申しあげます。8月9日〜16日までは学園の休みになります。校長ブログもこの期間は夏休みをいただきます。猛暑が続きますが、ご自愛くださいませ。
トップへもどる
学校法人 大阪初芝学園 初芝富田林中学校・高等学校
〒584-0058 
大阪府富田林市彼方1801番地 
[TEL] 0721-34-1010 [FAX] 0721-34-1090

Copyright (C) Hatsushiba Tondabayashi Junior & Senior High School All rights reserved.