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校長ブログ

2019年01月11日(金) 苦手意識克服へのコーチング

 放課後、英語でつまづきが見られる高1生を個別で教えているという教師からの助言依頼です。授業は前向きに取り組み、英語は楽しいと言っているものの点は悪く、学習内容が定着していないとのこと。保護者によれば、いつも次はガンバルと言うものの持続性がなく、勉強しなさいと言うと反発するそうです。

IMG_4880.jpg  教科指導というよりむしろ基本的生活習慣に関する内容です。教師という仕事はややもすると一方的に教えすぎて返って逆効果になることがあります。このような場合、ティーチングではなくコーチングによる方向づけが効果的です。コーチングとは、その名の通り人材育成法の一つであり、メンタルな面とスキルの面からのアプローチがあります。コーチングの基本は、指導者側が"聞き手"に回り、十分なコミュニケーションを取り、生徒を観察しながらやる気を引き出し、課題を提示、PDCAサイクルを通じて生徒が自ら考え、学び、問題を解決していける力を育成していくものですが、まずは"つまずきの発見"が大切です。

 ご担当の生徒の場合、"前向き"に取り組んでいるということですから、英語は楽しいと思う理由から出発し、英語が話せて外国の人と会話ができたらどれだけ人生観が広がりプラスになるかというレベルの話で内面導入を図り、次に点数が悪かった理由、例えば,テスト勉強しなかった、積み残しが多かった、ケアレスミスが多かった、学習計画が不十分だったなど、様々な要因を抽出して今後の取り組みを一緒に考えるのが得策かと思います。

 ここでSWOT分析によるアプローチを紹介します。SWOT分析とは、目標達成のために意思決定を必要とする組織や個人の外的要因となるOpportunities(機会⇒学習する場面)、Threats(脅威⇒日頃の課題)、内的要因となるStrengths(強み⇒長所)、Weaknesses(弱み⇒短所)を評価するのに用いられる経営戦略ツールことですが、教育分野にも応用できます。(SWOTは頭文字の組み合わせ)

■外的要因
 
【Opportunities】
個別指導塾に通わせてもらえることになった。
学校で英単テスト、英検など、テストが多い。
学校で来月の英語暗唱大会がある。
 
【Threats】
英語を苦手と感じ始めたのが中2後半。
部活が終わって家に帰るのが遅いので疲れて勉強できない。

■内的要因
 
【Strengths】
TTの授業が楽しい。将来、外国に行きたい。
学校のレシテーションコンテストやディベートコンテストに参加して英語を試したい。
 
【Weaknesses】
試験前に立てた学習計画のいつも中途半端に終わる。
文法規則を覚えるのが面倒くさい。学校で習った文法を使って練習問題を解いていない。

 これは実際に高1の生徒が書いたものですが、「TTの授業が楽しい。将来、外国に行きたい」「学校のレシテーションコンテストやディベートコンテストに参加して英語を試したい」というところから活発な性格が読み取れ、興味・関心という点でうまく方向づけすればかなりよい線まで向上することをほのめかし、自信をもたせることができそうです。

 例えば、"きっかけ"として暗唱大会用の英文の完全暗記や発音矯正、文法説明を手伝ってあげると思わぬ相乗効果を生み出す可能性もあります。また、「英語を苦手と感じ始めたのが中2後半」「文法規則を覚えるのが面倒くさい」というところから文法の苦手意識を取り除くために中2後半~中3の文法にフィードバックする必要があるのがわかります。(プライドを傷つけないように要配慮)「部活が終わって家に帰るのが遅いので疲れて勉強できない」「試験前に立てた学習計画のいつも中途半端に終わる」「学校で英単テスト、英検など、テストが多い」からPDCAサイクルのための具体的な学習計画が立てられます。さらに保護者との連携を密にして、口やかましくならない程度にプラス思考のコミュニケーションをしていただくようもっていけば励みになることは間違いないでしょう。
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