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校長ブログ

2019年02月09日(土) 社会人からの助言依頼

 次のような助言依頼がありましたのでお答えします。

 Sさん:民間の外資系企業に勤め、上海を拠点として仕事を展開してきましたが、技術立国・日本の立ち遅れを直視し、国際社会に通用する人間づくりをという熱き想いから、英語塾を開く準備をしています。対象は中高生なのですが、どのようなカリキュラムにすべきか模索中です。英語教育やカリキュラム・マネジメントで定評のある平井校長から是非ともご助言いただきたく筆をとりました。是非、校長ブログで公開してください。よろしくお願いします。

Leader.jpg  校長:時代の潮流を見据えたご英断とグローバル・リーダー育成への"熱き想い"に敬服致します。現実的なところへ目線を移しますが、学習塾では英語や数学など複数科目との組み合わせで1学年週2~3回開講されるのがふつうです。貴塾の場合、英語専門塾ということですから英語のコマ数によってカリキュラムやシラバスが変わってくると思います。学校で使用する現在のテキストは、通例、内容中心でワン・レッスンの中に新出文法の基本事項がいくつか例示されています。文法を独立させてリーディングと二本立てで教えている学校もありますが、どちらかというとストーリーを重視した"英語による英語の授業"が中心です。

 中学3年間の総語数を約6,500〜7,000語とすると50分授業で25分の読解、4単位と仮定しても3年間で読解総時間は10,500分、1分間に読む量は0.67wpmにすぎません。従って、読解量を増やすだけでなく、そのベースとなる語彙力増強と文法の体系的理解が優先されることになると思います。

 中学生の場合、学校では英語によるアプローチが中心になるので、塾では文法単元を"深める"シラバスを軸とし、語彙サイズ増強と"読む"ための文法、"書く"ための文法を定着させ、将来の原書講読やプレゼンテーションへつなげておきたいものです。よく"進度の先取り"と言いますが、"進める"のではなく、"深める"ことに力点を置くと学校の授業とマッチするでしょう。文法指導といっても基本例文のディクテーションや設問のシャドーウィングといったバリエーションを付加、単調な繰り返しは避け、解説 → 演習(授業+家庭学習)→ 到達度(+実力)テスト→ 伸び幅確認→ 個別指導のPDCAサイクルを徹底すると同時に、新出文法や最新トピックを盛り込んだオリジナル教材の開発にも取り組んでください。"国際社会に通用する人間づくり"という方向性から受験を超えたツールとしての英語教育というのがコンセプトになるのでしょうが、このような切り口が結果的には4技能5領域を標榜する新しい入試にフィットする方略になっていることも付言しておきます。中3段階で高1レベルの英文の読み書きができるレベルにまで持っていければ理想です。

 高校生の指導でも文法を深めることは同じですが、文構造を的確に把握し、精読から速読、さらにスキャニングやスキミングというリーディング・スキルをマスターし、物語、エッセイ、評論文といったジャンルの幅を広げ、多読や英字新聞のキーワードから自分の意見を英語で書く、発表するというプログラムを付加することで受験学力とコミュニケーション能力の両立を図る独自のカリキュラムを創出してください。なお、一定の成果を出している同業他社や異業種との交流を通じて複眼的視点を養う大切も必要です。

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