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校長ブログ

2018年05月25日(金) トレンド情報:AI

 政府の統計によれば、18歳人口は、1992年の205万人をピークに減少し、ここ10年ほど横ばいでしたが、2018年の約118万人を境に10年後の2028年度は約107万人になり、さらに10年後の2038年には約91万人まで減少していくと言われています。

 「2018年問題」は、18歳人口が2018年頃から再び減少期を迎えるという予測に基づいたものですが、大学などの経営にも影響を及ぼすこと必至。それにも関わらず、大学は増え続ける一方で、1990年には500、2000年には600、現在は700を超え、4,000名以上の学生が集まらなければ生き残れないと言われています。実際、全国にある約600の私立大のうち約4割が定員割れを起こしています。

 大学教育の在り方もAIをはじめとする企業が求める効率化した時代に適した社会人育成へと焦点が移っています。AI導入は、日本経済の生産性を高め、中長期的な実力を示す潜在成長率を高める土台となるからです。企業がAIに期待する役割は、「自動化」「最適化」「ノウハウの再現」であり、これらを組み合わせた業務革新を行い、国境を越えたビジネス創出に取り組んでいける専門家の育成です。

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 科学技術の進歩は日進月歩です。以前のAIは、人の助けが必要でしたが、最近のAIは、人が集めた教材から学ぶのではなく、大量のデータからAI自らが学び、独学で進化し、人の手もデータも必要でなくなってきています。

 例えば、囲碁AI「アルファ碁ゼロ」は自己対局を繰り返し、最強になりました。2種類のAIがだまし合いながら上達する手法も登場しています。AIは大量のデータから専門家のノウハウを自力で獲得し、さらにプロが気づかない特徴を見つけ出すまでに至っているのです。ゼロの登場で、学習に欠かせないデータが足りない分野でもAIを活用できる可能性が拡がりました。また、何も知らない赤ん坊が短期間で超人に成長するAIも実現し始めたそうです。

 「ソサエティー5・0」という日本政府による科学技術政策の基本方針(2016~20)があります。ここには、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会から数えて5番目の人間中心の社会に備えての国家戦略が謳われています。工業社会は動力による産業革命により実現され、情報社会はコンピューターとインターネット、すなわちICTにより実現されました。基本方針は、AIと様々なモノがネットに繋がるIoTを駆動源として仮想空間と現実空間を高度に融合させたシステムを実現し、経済発展と社会的課題の解決を両立する社会をめざすものだそうです。

 一方、現在の日本経済は、人手不足でほぼ完全雇用状態と言われていますが、多くの企業でAIを導入し、省力化投資にシフトし始めたことで余剰人員が膨らみ、2020年代には完全失業率が上昇に転じるとの観測も出ています。AI等で効率化に成功した企業は、社員により高度な水準の能力を求めるため失業者が増える一方、企業の人手不足感も和らぎません。徹底した効率化に伴う技術革新は、余剰人員を生み出す可能性が高いということです。

 AIがあらゆる状況で適切に動作するという保証はまだありません。人間の管理能力を超えた事態を引き起こすのではないか、プライバシーやセキュリティーなどの権利保護が破綻するのではないか、人類が培ってきた文化が衰退するのではないか、といった負の面もあることを忘れてはいけません。

 テクノロジーの進歩は、社会を大きく変容させる可能性があります。業務革新は、ゴール設定、課題発見、課題解決、行動の順で行われますが、このうちAIに期待されるのは、人間の代替というよりはむしろ課題解決の部分です。その意味で、人間とテクノロジーの共存を基盤にした職業倫理を構築し、一定の社会の支持を獲得することが不可欠です。AIを使ったサービスが適切に提供されるようガバナンスを維持することが喫緊の課題なのです。

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