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校長ブログ

2018年05月29日(火) トレンド情報:グローバリゼーション

 日本の総人口は2060年には現在の約2/3になると言われています。人口減少に伴う国内市場の拡大が見込まれない今、内需産業も海外からの消費を呼び込むことが求められています。当然、労働力、資本、生産性の3要素の伸びを高めるイノベーションに向けて、海外から高度人材を受け入れ、国内人材との競争を通じて労働力を高め、産業力をボトムアップすることが必須となります。

 日本企業は、80年代に製造業を中心に欧米を中心とした海外に市場を求め、90年代はコスト削減を向けて海外に拠点を置き、2000年代には販売・生産機能の現地化を進めました。しかし、半導体、薄型テレビ、携帯電話といったハイテク製品のグローバル・シェアの低迷に見られるように、国内製品が市場を席巻、世界経済を牽引し、技術立国、ものつくり大国と言われたのは過去の話です。

 現在、政府開発援助(ODA)が最大であるベトナム、日印平和条約の下、グローバル・パートナーシップを構築しているインド、友好関係にあるインドネシア、日タイ経済連携協定(EPA)を締結しているタイ、日本人在住者が20万人を越えるフィリピン等、アジアは生産拠点として期待されているだけに、その動向には注目しておきたいところです。高校の全校集会でお話した「大学を卒業する頃の社会が、グローバル化、AI化、IT化、少子高齢化の中でどうなっているのかをしっかり見極めた上で、各自の夢を追い求めてほしい」(校長ブログ、5.9)の一助としてください。

 グローバリゼーションが進展する中、忘れてはならないのが日本文化の発信です。日本には世界に誇れる文化がたくさんあります。例えば、劇的に変化する外部環境を前にして、"企業30年説"が囁かれる中、日本は長寿企業大国と言われ、100年以上の長寿企業数世界一です。持続可能性(sustainability)いう点で言えば、日本企業の互助精神や家族主義的な経営精神が世界から評価されているのもまた事実です。自分の身の回りに目をやり、一度、自分で説明できる日本文化とは何か考えてみてください。(勿論、英語を使ってです)

 「ロボット収穫機」が収穫作業し、無人走行車が数千キロを走破、コンピューターが人の顔を認識、アメリカのクイズ番組の最強チャンピオンに勝つ時代です。グローバル化や情報化は加速度を増し、学校で習った知識だけでは社会で通用する力にはなりません。学ぶ内容だけでなく、知識の活用、つまり、何ができるようになるかが問われています。新しい学びのスタイルは、多くの知識を暗記し、早く答えを出すというのではなく、自ら問い、考え、解決策を求めて、コミュニケーション力を駆使、新しい価値を見出すという方向性です。国内でも"PISAショック"の後、ゆとり教育から学力重視に転換した結果、数学的・科学的応用力の不足が指摘されていましたが、最近では、数理工学の分野で、数学の医療への応用研究が進み、治療現場で活用できる技術が開発され続けるなど、努力しているのは生徒だけではなく、大人もまた然りです。

 異なる学習方法による定着率の違いを示したものに学習ピラミッド(The Learning Pyramid)と呼ばれるものがあります。学習法別の定着の低い順からいうと、①講義(Lecture)5%、②読む(Reading)10%、③音声・視覚化(Audio-Visual)20%、④実演(Demonstration)30%、⑤グループ討議(Group Discussion)50%、⑥実践(Practice)75%、⑦他人に教える(Teaching Others)90%だそうです。本校でも国際社会に通用する人間づくりに向けて、教科単位のみならず、教科横断での探究学習を通じて〝主体的・対話的で深い学び"(アクティブ・ラーニング)"を実践していただいておりますが、生徒諸君も自分のペースで構いませんので、⑦までもっていけるよう模索してほしいと思います。

 「練習1万時間の法則」という言葉を聞いたことはありますか?真意のほどはさておき、何事もその道を極めるには特効薬などなく、地道な努力を繰り返す姿勢が不可欠で、その尊さを示したものです。クラスで皆と机を並べ、共に習得し、共に活用する時間は大切ですが、学習内容を単なる断片知識からより高い次元まで探究できるようになるためには、一人でコツコツと勉強し、考える時間を確保し、様々な領域の背景知識を養うことも中高時代にやっておくべきことなのです。

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