校長ブログ

2018年06月15日(金) 大学入試:選ばれる大学

 プレスリリースされた『論文の生産性』(2012~16)を見る限り、アジア諸国が勢力を伸ばしており、日本の大学で100位内に入っているのは、東大、京大、東北大、東京工大の国立4大学だけです。上位を占める大学は、それぞれの特性を活かした〝選択と集中″がキャスティングボートを握っています。例えば、1位の南洋理工大(シンガポール)は、AIやバイオ分野に特化、優秀な研究者を結集させ、2位の香港城市大(中国)は、米国の徹底した競争原理を持ちこむといった具合です。

 『未来を先導する私立大学の将来像』(日本私立大学連盟)によれば、建学の精神を有する私立大学は、自主性と多様性を維持することが求められています。そして、AIに代替不可能な「主体的で洞察力に富んだ思考力の育成」に努め、地方創生とグローバル化を一体化することが不可欠とされています。そのためには、各大学が特色を強化し、リカレント教育の体制整備や大学間連携を推進、積極的な情報公開が重要であることが提起されています。

 現在、定員充足できない私立大学はかなりの数に上ります。地方になるほど若者が減少し、経営基盤を揺るがす大学も出るほどです。明治時代、帝国大学とは異なる理念に基づいた私立大学が誕生し、幅広い市民層の知的水準を高め、戦後、人口の急増期に大学進学率は向上しましたが、その大部分を吸収したのが私立大学でした。しかし、今、私立大学は国立大学以上に地域間格差が拡大しています。少子化の影響で構造的な財政悪化要因が顕在化し、経営改善指導や資金支援、法人合併などが行われているのです。

 東京の規模の大きな大学は、グローバル化を強化し、近畿圏の大規模大学では知識基盤社会を支える高度で多様な教育を展開しているのに対し、地方の小規模大学は地域社会に貢献する人材育成に重点を置いています。中教審の「人材育成の3つの観点」には、「世界を牽引する人材の育成」「高度な教養と専門性を備えた先導的な人材の育成」「地域の課題に対応する具体の職業やスキルを意識した教育を行い、高い実務能力を備えた人材の育成」という観点別に大学を3分類する方向性が示されていますが、すでにその棲み分けができあがりつつあるように思われます。

 企業の人事担当者を対象にした「大学イメージ調査」(日経新聞、日経HR)を見ると、総合ランキングでは、1位が国際的な互換性のある学位取得システム「筑波スタンダード」を有する筑波大、2位が知力・学力・独創性トップの京都大学ですが、採用を増やしたい大学の1位は学生の質で弘前大、2位は学生セミナーの充実度で東北工大、3位は地域に根付いているイメージで流通経済大だそうです。大学の取り組みでは、就職支援の熱心な名古屋工大、授業の質改善に取り組んでいる東京国際大、金沢工大、名古屋外大、女性の社会参加の機運を背景にした教育を展開する安田女子大がランクイン。採用で重視されるのは、コミュニケーション能力、主体性、チャレンジ精神等でペーパー偏差値よりも協調性や意欲といった人間力を重視する傾向です。

 本校の進路指導方針は、「現状の学力で合格できる大学を受験させるのではなく、より高い志望をもたせ、生徒個々に"学力の伸び"を実感させ、本当に入学したいと思う第一志望の大学に挑戦、合格させる」ことであり、第一志望決定率[進路満足度] 100%を目標に掲げていますが、その前段階が徹底した大学研究です。まずは大学のオープンキャンパスに足を運び、自分の目で確かめてください。

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