学校生活

【はつとんWeekly】 校長室より(1)

 今年度から、初芝富田林中学校高等学校のHPは大変活動的になっています。月曜日から土曜日まで休日を除いてほぼ毎日更新をしています。曜日ごとに各学年からの様子をお伝えすることで、学校の雰囲気を内外の方々に知ってもらうためです。

 そして、もう一つ定期的に更新していく記事として、この「はつとんWeekly」を準備いたしました。「はつとんWeekly」では1週間に一度、はつとんの目指す教育や校長室に入ってくるさまざまな学校の様子や教育にかかわる雑感を私が記し、はつとんが授業の中で大切にしている「問い」にまつわること、生徒の質問やそれにかかわる先生方の考えについて各教科の先生が記します。私と教科の先生で隔週担当していきますのでお楽しみいただければと思います。時々、番外編も考えています。はつとんの先生方の雰囲気が少しでも伝わればと思っています。

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 さてはつとんの教育目標は「本質を問い、本質を見極める力を養う」です。「本質」という言葉は、認識によってとらえられるそのものの持っている本性のようなものという印象がありますが、認識によってとらえられないようなものが本質であるようにも思えます。
 例えば、自転車の本質は何かと問うと、我々が想像するあの形が浮かぶかもしれませんが、それ以外にも、風を切って人力で走る乗り物、社会的な役割、歴史的な変遷、用途による形の在り方、その形の美しさ、力学的な仕組みなど、さまざまなことが心に浮かび、何をもって自転車の本質と見極めるべきなのかという困難さに出会います。

 「問う」ことで、そのものの持つ様々な側面に出会い、本質を一つに決めることのできないあやふやさやある種の混沌とした状況に陥ったりもします。しかし、それでも「問い」続けるという過程で、我々は視野を広げ、深く考えるという行為を行います。そして、いつしかそのものを全体としてとらえることができるようになり、そのものを深く理解したという確実性に導かれます。つまり、「本質を見極めた」と思えることにつながります。
 実は、「見極める」ことは、人によっても、年代によっても、立場によっても変わってくる可能性のあるものです。しかし、いずれにせよ、「見極める」ためには前段階で「問う」ということが行われているはずです。「問い、見極める」ことは、全体を深く理解することに繋がることを考えると、この困難な世の中を生きていくうえで、またさまざまな人々とかかわりあっていくうえで、新しいものを創っていくうえで、どうしても大切にしていかざるをえないことだと思います。

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 はつとんではこの教育目標を大切にし、教育内容に具体的に落とし込んで教育を展開しています。そして今年から特に、生徒の「質問力」に重点を置いています。生徒に、核心を突いた質問、先生を困らせるような質問、そういった質問を持ってほしい。そのためには授業の場の在り方も見直す必要が出てくると思います。
 これらのことが、どんな風に授業で扱われているのか、次週からの隔週での教科の先生方の授業での様子を楽しみにしていただければと思います。

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