学校生活
【はつとんWeekly】 校長室より(6)
「それぞれ」
先日、中学2年生が、京都へ校外学習に行ってきました。学年では、行き先について調べ、発表するという事前学習を行いました。
テーマは、
「末法思想と極楽浄土」
「平等院について」
「京都とお茶・宇治茶について」
「宇治と神社」
「うみうと鵜飼」
「紫式部と宇治」
「百人一首と宇治」
などを設定し、グループで協力して調べ学習をし、グループ発表をするという形式でした。発表は短い時間でしたが、ICTなども利用し、工夫して発表していて、大変充実した時間になりました。面白かったのは、同じテーマを調べているのに、発表がバラエティに富んでいるということでした。
例えば、
末法思想のことを丁寧に調べているものもいれば、末法思想の教えを現代風にとらえ直してかみ砕いて説明していたり、
宇治茶の歴史を調べているかと思えば、定義を強調していたり、味を表現していたり、
神社の言われを調べているものもいれば、ご利益やおみくじのお勧めを調べていたり、
など、自分は、自分たちは何を調べようとしたのかが見える発表でした。
同じ問いに対して、切り口を変えると、見えるものが変化します。
問い方を変えると、新たな視点が生まれ、深く物事を考えることができます。
これらは、まさに学びの醍醐味で、身を持ってこれを体感すれば、学ぶことの楽しさを知ることになります。丸呑みの学びではなく、自分からの学びです。
授業でも、課外活動でも、行事でも、そういう学びの場に生徒を立たせたいと思っています。
「経巻おのづから自経巻なり。」
―道元 『正法眼蔵』自証三昧より―