学校生活

【はつとんWeekly】 校長室より(9)

「元旦の新聞1面を読んで」

 新年最初の毎日新聞の1面は「中国の台湾侵攻に備え 日台軍事連絡ルート」という記事でした。 昨年から収束していない、ロシア・ウクライナの戦争の影響で、中国や北朝鮮が軍事的な行動に出ないか、出た場合は間違いなく日本も巻き込まれる、そういったことが頻繁にニュースで伝えられています。そんな中、日本は、アメリカと協力して有事の際の行動を検討しつつ、防衛費増加への方向も打ち出しました。

gantan.JPG 一方でさまざまな識者が、いろいろな分析を情報として発信しています。ロシアのプーチン大統領の思想と精神状態、ウクライナの厳しい現状とオリガルヒの存在、アメリカの動向の世界情勢への影響、日本の立ち位置と第2次世界大戦での敗戦の意味などなど。国と国の関係、現在への歴史の影響、国家間の思想や慣習の隔たり、そういったものが混然として、世界の今の暗鬱な雰囲気を作っています。

 この状況の中で、教育に何ができるのでしょうか。そもそも教育も社会情勢に合わせて変化してきているものです。教育が個人の考えに大きく影響を与えることを考えると、10年前の教育を受けた人と今の教育を受けた人の価値観のずれが生じることも、ある意味仕方がありません。

 ただ、教育では公正や公平、安心や安全、考えることや人を思いやることなど、普遍的に大切にしてきている事柄があります。これらは、いつも芯となるものとして意識され、いろいろな形をとりながら、教育活動は実行されます。そして、この普遍性はきっと世界中の国々でも、文化や歴史を踏まえつつ、少し形は違っても持っているものだと思います。その中に、混とんとした世界を平和へと導く種があるのではないかと思います。

 現在の世界の在り方を見れば見るほど、最前線で世界情勢の中で格闘されている人々とは、また違った形で、我々も、生徒たちも、教育の力で、世界の平和に貢献できるのではないかと感じています。教育の大切さと、持っているものの重さを感じつつ、日々の学びを大切にしていきたいと感じる新年の幕開けでした。

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