学校生活

【はつとんWeekly】(校長室より③)

 地球の形は概ね球体で、その全体を表している平面の地図を正確につくることはできません。それは、風呂敷でスイカを包んでみればわかると思います。でも例えば小さな地域だけなら平面の地図を使って表すことができます。小さな地域の地図をたくさん集めて少しずつ重ねて引っ付けていくと最終的には地球の形になるはずですが、少しずつズレてくるので適当な補正をしなければなりません。引っ付け方が大切です。それでも重ね合わせて上手く引っ付けていくことで全体像が分かる。これは、なかなかすごいことで、地球の形が球体であることを外から見なくても知ることができるということです。地球.jpg

 我々は、普通形を知るのに、そのものを外側から見て理解します。しかし、そんなことができない状況は案外あって、実際に地球が球体であることを我々は日々の中で簡単に知ることはできません。宇宙の形は?などといわれると宇宙を外から見ることができないのだからお手上げです。ところが今の方法をうまく使うとわかるかもしれません。実際に数学のある分野ではそういうことに挑戦をしていたりします。

 ここに書いた事柄を理解するには、さまざまな複雑な定義や計算を必要としますが、アイデアはとてもシンプルです。逆に言うと、アイデアを形にしようと思うと必要な道具がどうしても出てきて、それは時に自分で創り出す必要があります。それでもアイデアがなければ、そもそも道具などに気持ちは行きません。

 それでは、シンプルだけど核心を突くようなアイデアはどこから出てくるのでしょうか。一足飛びにそのアイデアが出てくる人を天才というのだと思います。そうでないほとんどに人は、過去に考えられてきたものを自分で考えることで、アイデアの創出を追体験し、その上で新しいアイデアの小さな一歩を踏み出すのだと思います。

学校の学びは、体系立てられた、本当に自分で考えるための元になる、追体験の場であるということを考えると、とても刺激的なことだと思います。

日々の学びを大切にして欲しいなと思います。

最新トピックスへ
お知らせ
変わるはつとんCHANGE 詳しくはこちら