学校案内校長の挨拶

初芝富田林中学校高等学校 校長
安田 悦司
初芝富田林中学校高等学校(通称:はつとん)のHPをご覧いただきありがとうございます。
校長の安田悦司と申します。
はつとんは、南大阪の山の上にある進学校です。周りは緑一杯で、さまざまな動植物にも出会える大変すばらしい環境です。都会から離れ、デジタルから離れ、自然に包まれながら多感な青春の日々を過ごすことは、その先の人生に間違いなく大きな影響を与えます。しかも、公共交通機関やスクールバスを利用することで大阪市内からでも一時間程度で登校することができる利便性を備えています。
さて、はつとんの教育目標は、
「本質を問い、本質を見極める力を養う」
ことです。そのためには、広い視野を持ち、自ら深く考え、周りの人と議論することが必要です。この教育目標に込めた思いを、最近の世の中の事柄を元にお話ししたいと思います。
まずは、新型コロナウイルス感染症です。世界中に蔓延し、その対策に追われ、やっと我々は、三密の回避、マスクの着用、手指消毒、換気、ワクチン接種など、過ごし方を身に着けだしました。新規感染者の数がさほど減っていなくても、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置を解除できるまでに共存しています。しかし、未だ海外渡航に関しては完全に自由になっているわけではなく、治療薬も実用化されておらず手探りの部分を残しているのも事実です。
もう一つ大きな問題として、ロシアがウクライナに軍事侵攻し、世界の平和の均衡を崩すという動きが起こっています。思想・民族・歴史・経済・他国との関係などの問題が複雑に絡んでいて、話し合いでの解決になかなか進まない現状です。世界中の人が人命第一と考えているはずの中での戦争です。
コロナに関しては、人がどのようにウイルスとかかわっていくべきなのか、戦争に関しては、平和の意味とは何かといった、どちらも簡単に解決できない大きな「問い」を我々に投げかけています。
答えが確定しない「問い」。それは実は世の中にたくさんあります。人はそれを考え、共有し、行動し解決していこうとします。その過程では、多様性を認め合うことの大切さと同時に、その中に含まれている困難な部分に出会います。それを解きほぐしていくには、それぞれがみんなと一緒に考えるということしかないはずなのです。
はつとんの教育目標は、こういった「問い」にあふれかえっている世の中を生き抜く力をつけ、リーダーとして人々をまとめていく力をも持って欲しいという願いが込められています。
教育目標は、飾っておくものではありません。教育内容に落とし込んで、まさにその力を養う具体的な施策とつながっている必要があります。はつとんでは、教育目標を達成するために、自らの学び、授業の在り方、放課後の有効利用に焦点をあてて、教育の取り組みを行っています。
自らの学びに関しては、絶対的な読書量と英語力の礎に目を向けています。読書を推進していくために、“富読(とんどく)“と呼んでいる朝読書、好きな本を紹介するビブリオバトル、はつとんに入学すれば必ず読まなければならない、少し読むのに力のいる「珠玉の10冊」の指定などを行っています。また、英語に関しては、放課後のSHRの時間に「HatsushibaTonglishTime」と呼んでいる、リスニングと英語多読教材を毎日する時間を設けています。英語に対する不安感をなくし授業に積極的に臨めるようにしています。
授業に関しては、受験を意識した進度と質の高さをテーマにしています。中高のオンデマンド教材や中学のAIアプリなどを授業に組み込むことで、理解不足をおこさずに受験に対応できる一定の進度を確保しています。そして、「問い」をキーワードとし、自ら深く考え、協働する中で「質問力」を身に着けるという質の高さを目指しています。
放課後の有効利用に関しては、「はつとん講座」を実施します。実力養成講座やテーマ別講座、入試対策に特化した講座など、指導力のある教員が実施するもの、予備校講師の実施するもの、学年をまたいで開講されるものなど希望選択により、さらに深い学びに誘います。
これらを柱として、体育祭・文化祭・海外研修・クラブ活動など、さまざまな魅力的な行事や企画によって充実した、そして力のつく学校生活を用意しています。
はつとんには、他にはない教育環境が整えられています。それはこれからの予測不能の時代をたくましく朗らかに乗り越えていく人に育つための環境です。
ぜひはつとんに来てください。
はつとんを体感してください。
きっとはつとんの思いが伝わるはずです。
皆さんと、はつとんでお会いできることを楽しみにしています!