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校長メッセージ7 Be Unique 『人間の器』丹羽宇一郎著 を読んで

 また、本を読んだ。(ぼくは本が大好きです)そして、学ぶべきことが多くありました。

「褒めることはその人に自信を与え、自己肯定感を高めることにつながりますが、どういう内容や文脈でそうするかによって意味合いは変わってきます。単に褒めれば自信がつき、自己肯定感が高まるというものではないでしょう。

 試験の点数がよかったから褒めるのか、競争に勝ったから褒めるのか、あるいは人とは違うオリジナリティのある発想やものの考え方をしているから褒めるのか、結果を出さなくてもベストを尽くしてことを褒めるのか......、果たしてどのようなことを重視して評価をするのか、それによって同じ褒めるでも相手の成長や人格に与える影響はかなり変わってくるはずです。

 答えが決まっているような事柄で正解ともいえる結果を出せば褒め、逆に結果がでなければ、その過程でどれほど頑張っても、なんの評価もしない人がいます。

 それとは対照的に、結果いかんにもかかわらず、努力する姿勢そのものを褒める人がいます。あるいは正解などないようなことに対して、オリジナリティある発想をしたことを褒める人がいます。」


 ぼくはどうするのでしょうか。


 この本を読んでいて、人は自分のできることや目的に向けた過程を大事にすると感じています。結果も大事ですが、そこまでにどのように取り組んだのかは成長するためには重要です。

 丹羽氏も「やる気や自発性を引き出すのは、明らかに後者のほうです。」

 と、記しています。指示待ちではなく、自分で動き出せることは大切です。

 ぼくは生徒に伝えていますが、「まずやってみよう」「失敗して、前進しよう」でいいのかなと感じさせていただいた一冊です。


丹羽宇一郎:

公益社団法人日本中国有効協会会長。

元・中華人民共和国駐在特命全権大使。

名古屋大学法学部卒業後、伊藤忠商事(株)に入社。

98年に社長に就任すると、翌99年には約4000億円の不良債権を一括処理しながらも、2000年度の決算で同社の史上最高益を計上し、世間を瞠目させた。04年会長就任。

内閣府経済財政諮問会議議員、地方分権改革推進委員会委員長、日本郵政取締役、国際連合世界食糧計画協会会長などを歴任ののち、10年に民間出身では初の中国大使に就任。現在、一般社団法人グローバルビジネス学会会長、伊藤忠商事名誉理事。

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