入試トピック

夏の宿泊行事を終えて

4年生の林間学舎(奈良県洞川)が無事に終了し、今年予定していた夏の宿泊行事が全て終了しました。今年の夏は自然災害が連続して起こり、熱波の異常気象があり、夏休みに入ってからの宿泊行事については、その開催も含めて危惧を致しました。そもそも宿泊行事は、本校の基盤となる学びの一つ『幅広い体験』を具現化する活動であり、全学年でそれぞれの目標を持って行うことが大きな意味を持っています。"今だから体験できる"ことを今体験することで、その後の子どもの成長を促すと確信しています。だからこそ、中止という選択肢はとりたくありませんでした。対策として考えたのは、充分な水分補給と休息、無理な計画実施はしないことでした。また、日頃から活用している暑さ指数(WBGT)測定器を携帯し日中の活動予定を変更することも含め考えることでした。

まず最初に実施したのは【1・2年宿泊学習(大阪府貝塚)】でした。年齢が低いことも考慮して1日目の午前中は校内で過ごすことにしました。低学年の宿泊の目標には自然体験と同時に、1・2年の縦割り活動があります。クラフトや昼食(手作りお弁当)を、縦割り班で行うことでその目的が達成できました。午後から出発したことで、チェックインから入浴・夕食などをスムーズに行うことができました。そして、夕食後は当初の予定にはなかった天体観測の時間をとりました。宿泊行事だからこそ、夜の活動ができる!(夜遊びができる)のです。日中の暑さは相当なものでしたが、ほぼ予定通りの活動ができました。

次は、5年生の【臨海学舎(京都府夕陽が浦)】でした。海岸での活動が主なため、テントを多く用意し、人為的に日陰を多く作りました。また、たとえ海の中での活動といえども暑かったり、運動量が多かったりすれば汗はかきます。こまめに水分補給を行い、休憩時間を確保しました。全教員で引率し、ライフセーバーも手配し、子ども達の安全第一に全ての活動を予定通り行うことができました。幸い、日中も31・32度と少し低い目、海水温も29度程度と水の中と外の温度が近いことも子ども達の体力温存には良かったようです。目標である、海での水泳(遠泳)学習を充分に達成することができました。

次の宿泊行事前には台風12号が発生し、進路も奇抜な方向となりました。大阪の真上を通過しましたが、実施には影響を受けませんでした。

【3年修練合宿(和歌山県高野山)】は、唯一宿坊での宿泊です。僧侶の寝泊まりする所での体験ですから精進料理もありましたし、朝の勤行・お勤めも体験しました。世界遺産の霊場高野山、金剛峰寺での授戒など滅多にできない貴重な体験をすることができました。心配していた気温は、日中が28~30度、朝は22・23度で快適でした。また、【4年林間学舎(奈良県洞川)】も日中、朝晩共に高野山と同じような気温でした。こちらは、もの作り(和紙はがき、杉の箸)体験や川遊び、ハイキング、野外料理にキャンプファイヤーなどの盛りだくさんなアウトドア活動が満載でした。中でも、大阪では見ることができない満天の星空を見ることができました。どちらの学年もその目標を充分に達成することができました。

ことわざに「かわいい子には旅をさせよ」という言葉があります。かわいい子だからこそ、あえてつらい体験・経験をさせてあげるべきだという意味です。大事な子とはいえ、いつまでも温室の中で生活していては、社会で生きるために免疫力をつけることができません。かわいい子だからこそ、思い切って旅をさせて、強くなってもらうことが大切なのです。

今年の宿泊学習は今まで以上に、【やって良かった】と思いました。学校に戻ってきて、観光バスを降りた瞬間「なんだ、この暑さ」と感じたのは私だけでは無かったでしょう。

各学年の宿泊学習の様子は、【宿泊ブログ】のコーナーをご覧ください。

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