入試トピック

校長挨拶

「不確実な未来を生きる 子どもたちのために」

 現代は、コロナのパンデミック以外にも、ロシアのウクライナ侵攻、それに伴うエネルギーの需給逼迫、米中関係の緊張、世界経済の景気減速など、直面する課題が山積し、危機的な状況にあります。明日は何が起こるか、誰にもわからないのです 。それでは、従来の価値観が揺らぐ中、私たちは何を拠り所とすればよいのでしょうか。

 私たちは、教育こそが、未来に生きる子どもたちの明日を見据えて対応すべきであると考えています。 変化に対応し、時代を生き抜く子どもを育てるためには、「多様性を尊重する」ことが大切です。 国籍・民族・宗教・価値観の違いなど、多様な背景を持った人たちがお互いを尊重して信頼関係を構築し、自分の個性を活かして協働できる人間力を身に付けることが求められているのです。このことこそが、不確実な明日に対応する方法であると考えます。

 はつしば学園小学校は、創立以来、一人ひとりの「個性を尊重する」ことを大切にしてきました。「個性を尊重する」ことは、「多様性を 尊重する」ことです。相手の気持ちを思いやることに努めながら、 お互いに認め合うこと、高め合うことを志すのです。不確実な未来を生きる子どもたちには、視野を広げ、多様性の時代を生き抜き、将来の選択肢を増やすための力を身に付けて欲しい。このことが私たちの使命です。

 だからこそ、はつしば学園小学校は 「英語教育」「グループ・ペア学習」「テクノロジー教育」「はつしばサイエンス」の4本の柱を軸として、2023年度、今までの英語教育の充実を踏まえ、さらにワンランク上の英語教育を 見据えて、「GrapeSEED」教材を用い、ネイティブスピーカーによる少人数授業はもちろん、タブレットを活用し、オンラインによるマンツーマン学習やスピーキング・ライティングの個別指導など「個別最適化学習」の導入を図ることとしました。さらに、本物に触れる体験学習など、従来の取組を一層ブラッシュアップし、今までにない質の高い教育に果敢に挑戦します。

 私たち、はつしば学園小学校の教員は、本校に6年間学んだ卒業生が、日本や世界の様々な分野でリーダーシップを発揮して活躍することを目指しています。

江川校長のはつ小だより

はつしば学園小学校
校長

江川 順一

学園長挨拶

 大阪初芝学園は1937年に創設され、今年(2022年)で85年を迎えます。現在では大阪・和歌山に初等中等教育及び幼児教育を担う8校・園とスイミングスクールを展開する総合学園です。

 「夢と高い志、挑戦、そして未来創造」という“学園理念”のもと、①社会と世界で活躍できる創造的な人材の育成、②生徒・児童・園児の学びと成長を大切にした学園・学校づくり、③関西、特に大阪・和歌山の地域への貢献を通して、子どもたち一人一人の個性や力を伸ばし、一緒になってその夢や目標の実現を目指しています。

 2008年7月には学校法人立命館と教学提携を締結し、立命館大学、立命館アジア太平洋大学と連携しながら、森島朋三理事長を先頭に、学園構成員が一丸となって、各学校・園・スイミングスクールの「個性化」と「特色づくり」を推進することで、子どもたちの成長と育成を支援し、日本や世界の将来を担う中心的な人材を生み出すことに取り組んでおります。

 さて、既にテレビ、新聞、インターネットなどでご承知と思いますが、ICTすなわち情報通信技術の急速な発展とこの世界的なコロナウィルスの感染拡大によって、社会のDX(ディジタルトランスフォーメーション)化が世界規模で起き、社会は劇的に変貌を遂げつつあります。また、一方で、気候変動、世界人口の増大、食料危機など、我々は地球規模で取り組むべき危機に直面しています。このような時代に最も期待されているのが科学技術の発展です。私はこの3月(2022年3月)まで立命館大学理工学部ロボティクス学科でバイオメカニクス(生体力学)、情報科学、プログラミングなどの講義を担当してきましたが、これまでの私の経験が、次の時代を担う学園の皆さんへの教育、特に理数系教育に活かせると考えています。

 このように、世界的な規模で諸課題が複雑に絡み合い“予測困難な時代”を迎えています。学園に通うみなさんが、学校・園の生活の中で、様々な人たちと協働し、創造する取り組みと喜びを通して、これらの諸課題を認識し、乗り超えて大きく成長されることが学園の願いです。

 皆様のご理解・ご支援を、よろしくお願い申し上げます。

2022年5月1日

学校法人
大阪初芝学園 学園長

牧川 方昭