入試トピック

努力はいつか自分を助けてくれる(『孫子の兵法』より)

6月を迎えました。毎月最初の全校朝礼では、私からのお話をさせていただいてます。

本日子どもたちに話した内容をご紹介致します。

みなさん、この本の名前を聞いたことがありますか(孫子の兵法という本を見せる)sonshi.JPG

歴史に興味がある人は知っていますね。この本は中国の昔に書かれた物で、『孫子』という書物です。争いに勝つための考え方や戦い方のことがまとめて書かれている本です。この本は、中国はもちろんその他の国でもたくさんの人に読まれています。なぜならば、戦いについてだけでなく、「私たちが生きていく中で出会う、さまざまな場面において、どのように考えて、どのように行動すべきか」のヒントがたくさん詰まっているからです。今日はこの本に書かれている言葉を紹介します。

この言葉です。

善く戦う者は、其の勢は険にして、其の節は短なり。

今の言葉に直すと、「地道な努力怠らないで、いざというときのために力をためておこう」となります。

「険」とは、弓をギリギリまでひいてピンとさせた時のように力を蓄えること。「短」とは、その力を一気に出し切ること。つまり、力というのはできる限りためて、使うと決めたら一気に使い切ることによって、最も大きな効果があると言っているのです。

勉強でもスポーツでもそうですが、日頃からこつこつ勉強したり、厳しい練習を頑張って続けて、自分の力をためることが大切。そして、大事な試験や試合など、ここぞというタイミングで、持っている力を出し切る、その結果として、合格したり、試合に勝つことができるのです。いざというときに自分の力を発揮するには、日頃からの努力が大切です。

もう一つだけ、紹介します。

百戦百勝は、善の善なる者に非ざるなり。戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり。

言葉に意味については、この後学級で話し合ってみてください。(皆様も、よかったら、ご家族で考えてみてください)

月に1度の話ですが、少しでも、子どもたちの心に残る話ができればと考えています。

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